武蔵野台地が小平市を産み、ブルーベリーを育んだ!?

獲れたてのブルーベリー

日本でのブルーベリー栽培発祥の地 小平

ブルーベリーの木

小平はブルーベリーの商用栽培発祥の地と言われています。

今では人気のブルーベリーですが、もともと日本の植物ではなく、日本人が喜んで食べるようになるまでには色々といきさつがあったようです。

 

小平でブルーベリーが栽培されるようになった経緯は以下の通りです。

日本における「ブルーベリーの父」と呼ばれる東京農工大学の岩垣教授(故人)は、アメリカから日本の気候に適したブルーベリーを導入して研究を行っていました。

教授の教え子の実家である農家(小平市花小金井南町)に、ブルーベリーの木が植えられたのは、昭和43年(1968年)のこと。

当時ブルーベリーは、まだなじみのない果物であり、販売する苦労も並大抵ではなかったといいます。

試行錯誤の中で栽培技術を高めるべく努力が重ねられました。

ブルーベリーの名前が一般に知られるようになったのは、昭和50年に大手メーカーがジャムの販売を始めた頃からのことです。

需要が増加し、小平から各地にブルーベリー栽培が広まっていきました。

 

西武新宿線・花小金井駅南口には「ブルーベリー栽培発祥の地こだいら」の標柱が立てられており、周囲にブルーベリーの木が植えられています。

(小平ブルーベリーより引用)

 

ブルーベリーはもともと北米の植物で、アメリカでは非常にポピュラーな食べ物です。

 

ブルーベリーはとても眼にいい植物と言われています。

アメリカのあるパイロットの母親は、子供が飛行機事故を起こさないようにブルーベリーをたくさん食べさせたそうです。

 

その効果はブルーベリーアイという言葉で知られてきましたし、多くの商品も開発されてきました。

 

しかし、話はそれほど単純ではないようです。

 

もともとブルーベリーの中に含まれるアントシアニンという成分が視力向上に効果があると言われていましたが、最近の研究結果はその効果に対して専門家は否定的な見解を持っています。

 

ブルーベリーやビルベリーを使用した健康食品やサプリメントが「目の網膜に良い」と視力改善効果が謳われて広く市販されているが、国立健康・栄養研究所の論文調査や海外での客観的研究では、ブルーベリーやビルベリー、及びそれらに含まれるアントシアニンによる視力改善効果は認められておらず、目に良いとして宣伝されているのは根拠を持たない。
(ウィキペディア『ブルーベリー』より引用)

 

ぶるベーとしてはがっかりでしょうが、食べ物として十分に美味しいですから、まぁいいんじゃないでしょうか?

ブルーベリーパンケーキーキ

小平発展の礎

ブルーベリー栽培に適した土地として小平が選ばれましたが、ブルーベリー栽培の適地というのは『水はけの良い土地』と言われています。

 

農業的には

 

水はけが良い = 水利が悪い = 稲作には適さない

 

ということになります。

このことは小平を知る上で極めて重要なキーワードなのです。

 

 

昔の小平周辺は農家が好んで住むような地域ではありませんでした。

 

それどころか雨が降らなければ飲み水を確保するのも難しい地域だったので、人が住みやすい土地とは言い難かったでしょう。

 

しかしその状況を一変させたのが、玉川上水と野火止用水なのです。

小平市にお住いの方には馴染み深い名前ですね。

小平市は武蔵野台地の上にある

次の図を見てください。

武蔵野台地

(ランドサット衛星写真)

 

これはランドサットの衛星写真に『水』に関する情報を書き込んだものです。

 

多摩川と荒川に挟まれた地域、上の写真ではちょっと色の濃くなっている部分ですが、ここを武蔵野台地と言います。

この大地は比較的水を通しやすいローム層などと粘土層が折り重なるようにしてできています。

 

崖線部分には湧き水が溢れているため崖線の下部側は水が豊富な一方で、崖線の上部側は平坦で乾いた土地が広がっています。

 

崖線付近での水資源の状況(ミツカン水の文化センターHPの資料に追記)

 

小平市一帯は崖線の上部側、武蔵野段丘面に位置しており、水が不足しがちな地域だったわけです。

 

小平市の近くに田無というところがありますが、この地域の水事情をよく表した地名と言えるでしょう。

(注:田無の地名の由来には諸説ありますが、田んぼが無い土地だからというのが最有力であると思います。
日本は古来よりお米の国ですから、昔の人にとって田んぼが見当たらない土地というのは相当インパクトがあったのだろうと想像ができます。)

玉川上水、野火止用水が武蔵野台地の様子を一変させた

お茶屋

江戸時代になって江戸地に人がたくさん集まるようになりました。

 

そんなたくさんの江戸の人々の飲み水を確保するために、江戸幕府は上水を引く事業を起こしたのです。

 

それが江戸の六上水と呼ばれるものです。

江戸の六上水

  • 神田上水
  • 玉川上水
  • 本所上水(亀有上水)
  • 青山上水
  • 三田上水(三田用水)
  • 千川上水

 

これらのうち江戸期を通じて利用されてきたのが、神田上水と玉川上水なのです。

 

これらの上水が武蔵野台地での人々の生活を一変させることとなったのです。

小平一帯は青梅街道、玉川上水と野火止用水に挟まれた要所となった

上水の第一の役目は江戸に飲み水を供給することにありましたが、途中の乾いた土地を田畑にするための灌漑用水の役目も果たしていました。

 

幕府から許可を得た上で、上水を灌漑用水として利用し小平一帯を開拓したのが小川九郎兵衛でした。

九郎兵衛らの労により、水の便が悪く、まともな田畑がほとんど無かったこの一帯に、小川新田、大沼田新田、野中新田与右衛門組、野中新田善左衛門組、鈴木新田、廻り田新田などが次々に開拓されていきました。

 

新田開拓が行われるまでの関連する出来事を並べてみましょう。

1603年   青梅街道整備
1653年   玉川上水敷設
1655年   野火止用水敷設
1656年   小川九郎兵衛によって小川村開拓

 

小平一帯は、青梅街道を挟むように玉川上水と野火止用水に流れていて、一本の街道と二本の上水の流れが交わる場所に位置します。

ここに小川九郎兵衛さんが小川村を開拓したわけです。

 

小平短冊形地割

上図は小川家の古文書に残る

『小平市西武・開拓時の短冊形地割図』

と言われるものです。

 

 

中央に青梅街道、その南に玉川上水、北に野火止用水が流れていますね。

 

用水の恵み、交通の便と他に得難いポジションだったわけです。

 

今でもこの一帯を歩くと、なんとなくこの短冊形地割の名残が残っています。

国分寺などに比べると、小平市はまっすぐで長い道が多く、当時の地割の影響と思われます。

 

 

衛星写真を見ると、だいぶ形は崩れてしまったものの、今でも使われている道路には短冊形をはっきりと見てとれます。

 この記事へのコメント

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